つみたてNISAの口座開設から実際に運用するところまで、この記事で解説をしていきます。
つみたてNISAに取り組まれる方は、投資そのものが初めてという人も少なくないかと思います。
そのため、始めるにあたって自分でやろうとしてみたけど分からない、という事態に陥った人も少なくないでしょう。
ぼくもつみたてNISAを始めるときにいろいろと迷いながら始めたものです。
これから始めるみなさんがそうならないように、ここではつみたてNISAを始めるところから実際に資産を運用するところまで、フォローしていきますね。
Contents
30秒で分かる、つみたてNISAについて簡単解説
この記事を読まれている方は既につみたてNISAについてご存知かと思いますが、念のために概要だけ解説します。
つみたてNISAとは、年間で40万円、20年間は運用益に対して非課税になる制度です。
https://saving-life-cost.net/teinenshu_tsumitatenisa/
つみたてNISAとは別にNISAがあるのですが、こちらも非課税制度があるのですが、年間120万円まで、非課税期間は5年と、短期決戦の投資プランです。
そのためつみたてNISAはコツコツ長期運用向けの、安定志向の投資プランとなるのです。
更に銘柄選定についても金融庁の方で厳選されており、初心者の方にとっては非常に選びやすいものがあらかじめ絞り込まれています。
そのため、つみたてNISAは初心者の方にとっつきやすい投資なのです。
つみたてNISAで資産運用するまでの大まかな流れ
ではつみたてNISAで資産運用するまでにやることの手順を書き出していきますね。
手順としてはこんな感じ
- 証券会社でNISA口座を開設する
- 運用したいファンドを選ぶ
- 実際につみたて運用を実施
肝になるのはファンド選びなのですが、まずはNISA口座を開設しないと話が進みません。
ファンドとは?
複数の投資家から集めた資金を用いて投資を行いそのリターンを分配する仕組みのこと
というわけで初めに、NISA口座の開設について説明していきますね。
手順1.証券会社でNISA口座を開設しよう
まずは証券会社でNISA口座を開設しましょう。
とはいえ証券会社はたくさんあるのでどこがいいのか、という話ですね。
NISA口座は一人一口座しか開設できません。
そのため、どこで口座を開設するかという点はかなり重要なポイントになります。
NISA口座を開設するにあたっては、ネットで申し込みをしてから数週間くらい?かかったような覚えがあります。
個人的におススメしたいのが、ポイント投資が出来る楽天証券ですね。
貯めた楽天スーパーポイントを投資に回せるだけでなく、条件を満たせば楽天市場での買い物をした時のポイント還元率が+1%になるので、楽天ユーザーにとっては非常にお得な証券会社なのです。
楽天市場でのポイント還元率を増やす条件
- 500円分以上のポイント投資
- 楽天スーパーポイントコースに設定
とはいえ実際には、楽天系のサービスを一切使わない人も少なくないと思います。
そんな方には、銘柄の本数が多く、積み立て方式が毎日・毎週・毎月と様々な選択肢が取れるSBI証券がオススメです。
こちらもまた、100円からの積み立てができるので、取り組む上でのハードルはかなり下がります。
手順2.投資するファンドを選定する
NISAの口座を無事開設できたら、各証券会社のマイページに沿ってつみたてNISAを選択しましょう。
運用するにあたって、NISAとつみたてNISAのどちらかを選ぶことになるはずです。
選択が終わったら、肝心のファンド選びに入ります。
ファンドを選ぶうえでどれが正しいのかは、ここではあえて触れませんが、
押さえておきたいポイントを3つだけここでは解説していきますね。
<銘柄選びで抑えておきたいポイント>
- アクティブ運用/インデックス運用
- 管理費用
- 投資先の国はどこか
アクティブ運用/インデックス運用のどちらかで、リスク・リターンが変わる
ファンドには運用方法によってリスク・リターンが変わってくることがあります。
押さえておきたい用語としては、「アクティブ運用」と「インデックス運用」の意味について。
インデックス運用:日経平均株価などの指標に連動した運用成果を目標とする運用スタイル
アクティブ運用:日経平均株価などの指標を上回る運用成果を目標とする運用スタイル
↑楽天証券のファンド選択の画面。名称にインデックスと、運用方法が記載されているものがある
平たく言うと、インデックス運用はローリスク・ローリターン、アクティブ運用はややハイリスク・ハイリターンな方法といっていいかもしれませんね。
とはいえ実際には、つみたてNISAの大半はインデックス運用、もしくはインデックス・アクティブ運用を組み合わせた「バランス型」であることが多いです。
ファンドの管理費用は安いに越したことはない
次に見ておきたいポイントは、ファンドの管理費用がどのくらいか、ということ。
ファンドを運用したり管理するのに諸々の費用が掛かってきます。
ぼくら投資家側が別途払うものではありませんが、ここが安い方がぼくらへの配分も良くなることは分かりますよね。
楽天証券の場合、下画像の手順で管理費用の高い順・低い順にごとに並べ替えることが出来るようになります。
傾向としてはインデックス運用型の方が管理費用は安く、アクティブ運用は高めに設定されています。
どこの国に投資するかでもリスクは変わる
ファンドの投資先は色んなところがあります。
日本はもちろんアメリカ、欧州、中国、他にも新興国にも投資をしています。
一般的には日本がリスクが最も低く、アメリカ、新興国の順にリスクが上がっていきます。
リターンはそれに反比例し、新興国、アメリカ、日本の順です。
「いや、新興国ってどこだよ!?」と突っ込みたくなるところですが、これについては各ファンドの目論見書に記載されているので、こちらを読んでみて下さい。
楽天証券の場合、ファンドのページ下部に「組入銘柄上位」のところにどんな銘柄に投資をしているのか書いてあるので、ここを読めば大体どんな国に投資しているのか、分かります。
↑とある新興国ファンドの主要銘柄。「台湾」「サムスン」「中国」と記載があるので、こちらのファンドではアジア諸国を中心に投資していると読むことが出来る
個人的な見解としては、日本を投資先にしてもお金が増える見込みはほとんど無いので、リスク・リターンのバランスがいいアメリカを中心に投資していくのがいいかな、と思いますね。
手順3.ファンドを選んだらつみたてNISAで運用していこう
ファンドを選定したら、積み立て運用を開始します。
引き落とし方法、積み立てタイミング、積立金額を設定すれば運用開始です。
引き落とし方法については、楽天証券の場合は最近出来るようになった「楽天カード決済」にすることで運用額100円ごとに1ポイントの楽天ポイントが付与されるのでオススメです。
積み立ての頻度はどのくらいがベストなのか??
積み立てタイミングは毎日・毎週・毎月と証券会社によって選べる頻度が変わってきますが、これはどちらでも変わらないみたいです。
感覚的に毎日積み立ての方がリスクが少ないような印象がありますが、実際には誤差の範囲内なんだそうです。
日経平均に積立投資した場合の運用成績を購入頻度で比較した検証によると、「毎日」と「毎月」のリターンの差は、投資期間5年・10年・20年のいずれでも1%未満で、誤差の範囲内だった。実際のファンドを用いた検証でも、結果は同じである。つまり、購入頻度はリターンにはほぼ影響しないのだ。
ぼくは毎日積み立てした時に履歴がズラーっと並ぶのがイヤだったので、毎月投資にしています。
この辺はお好みでいいのではないでしょうか。
投資枠は翌年に繰り越しできないので注意
つみたてNISAの非課税枠は年間で40万円までと決められています。
しかし残念なことに、この40万円の枠は翌年以降に繰り越すことはできません。
ただ投資枠が消えてしまうだけなのです。
そのため、もし投資する余力があるのであれば、その年のうちにできる限り多く投資をすることをおすすめします。
非課税期間の20年が終了するとどうなるのか??
つみたてNISAでは非課税の期間が20年と設定されています。
この20年を過ぎた場合、その投資は終了となるのかというと、そうなることはありません。
非課税期間の20年が経過したら、課税される投資の口座に移されることになります。
非課税期間に運用した20年以内の運用益については非課税となりますが、それ以降に発生した運用益の部分が課税されることになります。
手順についてまとめ
というわけでつみたてNISAを始める上でのまとめに入ります。
つみたてNISAを始める手順としては
- 証券会社でNISA口座を開設する
- 運用するファンドを選定する
- 実際に積み立てをしていく
という流れになります。
つみたてNISAにおいては運用できるファンドをあらかじめ金融庁が選定してくれているので、リスク的な意味ではある程度安心できるでしょう。
しかし、相応の利回りを出そうと思ったら、少し勉強する必要が出てきます。
<つみたてNISAを運用する上でチェックすべきポイント>
- アクティブ運用か?インデックス運用か?それとも、双方を組み合わせたバランス型か??
- 管理費用はどのくらいなのか?
- 投資先の国はどこなのか?
あとはあなたがどのような理由で投資をしたいのか、で選ぶといいと思います。
「少しでも多く利益を出したい」とか、「大儲けは出来なくていいから銀行よりはマシな利回りで堅実に運用したい」などなど。
とにかく、つみたてNISAは投資初心者が入り口的に始めるにはうってつけだと思うので、1円でも貯金が出来る程度の余力がある人は取り組んでみましょう。