クレジットカードをメインで生活している人の中には、使い過ぎているために使わないようにしようと考えている人は、多いのではないでしょうか。クレジットカードは非常に便利な決済手段ですが、適当な使い方をしてしまうと浪費につながりかねません。
クレジットカードを使わないようにするだけでも、家計の改善を図れる可能性は十分にあります。
本記事では、クレジットカード生活をやめるメリットを解説したうえで、代替のおすすめの決済手段を紹介します。クレジットカード生活をやめるまでの過程で取り入れるべき方法も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
クレジットカード生活をやめるメリット
決済に便利なツールであるクレジットカードを使った生活を、わざわざやめるメリットは2つあります。
- 出費が手持ち資金を超えない
- 計画的に支出管理ができる
ひとつずつ見ていきましょう。
出費が手持ち資金を超えない
クレジットカード生活をやめると、自分の手持ち資金内でやりくりするようになるので、支出を抑えられます。
クレジットカードは引き落とし日が翌月もしくは翌々月初になる都合上、利用限度額の範囲内で使えてしまいます。一般的なクレジットカードの利用限度額は100~200万円であることから、手持ち資金を超えるのはよくある話です。
しかし、他の決済手段であれば手持ち資金の範囲内で支出を済ませられるので、使い過ぎてしまう心配はありません。
月々の出費が手持ち資金を超えることがなくなり、予算オーバーを未然に防げるようになるでしょう。
クレジットカードで使い過ぎてしまう人の特徴については「クレジットカード・キャッシュレス決済を使い過ぎる理由4選|防止策とおすすめの使い方も解説」の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
計画的に支出管理ができる
クレジットカードでの支払いをやめることで、支出管理を計画的に行いやすくなります。リアルタイムで残高が減る現金やデビットカードなどは使ったことがわかるので、手持ち資金を管理しやすいです。
一方のクレジットカードは、利用月の翌月末もしくは翌々月初に引き落とされる仕様から、リアルタイムでの残高を把握するのは難しくなります。
現時点での残高を把握できれば支払い計画を立てやすくなるので、自然と使い過ぎも防げるようになるでしょう。
クレジットカード生活をやめたい人が抱えている問題点
クレジットカード生活をやめたいと考えている人の多くは、以下のような問題を抱えているのではないでしょうか。
- カードの支払いで給料がなくなる
- リボ払いに回してしまうことがある
いずれも放置してしまうと、やがて家計が回らなくなってしまう恐れがあるので、ひとつずつ押さえておきましょう。
カードの支払いで給料がなくなる
クレジットカードは現時点での残高が減らない仕様上、知らないうちに毎月の支払い額が大きくなる傾向にあります。
請求額が大きくなると、給料を受け取ったタイミングでクレジットカードの支払いに消えてしまうという状況になりかねません。クレジットカードの請求が多額である状態が続くと生活費の確保が難しくなり、貯蓄も困難になるでしょう。
カードの支払いで給料がなくなる状況について詳しくは「カードの支払いで給料がなくなる人の特徴4選!家計を整えるために押さえるべきポイントも紹介」の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
リボ払いに回してしまうことがある
目先の支払いが回らなくなっているにもかかわらず改善が図れないと、今度はリボ払いに回ってしまう恐れがあります。リボ払いとは「リボルビング払い」の略で、クレジットカードの支払額を一定にする代わりに、繰越した残高に利息が課せられる仕組みのことです。
支払額が一定なので便利に思えますが、利率が非常に高いために支払い総額が大きくなるリスクがあります。
リボ払いの支払い額が低いほど、そして借入期間が長期に渡るほど利息が膨らみ、元本を減らすことが難しくなります。
リボ払いについて詳しくは「【必見】クレジットカードのリボ払いとは?仕組みと利用時の注意点3つを解説」の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
クレジットカード生活をやめる方法
クレジットカード生活をやめれば使い過ぎを未然に防げる可能性はあるものの、すぐに実行に移すのは難しいと感じる人が多いはずです。
ここからは、クレジットカード生活をやめるために取り入れるべき方法を3つ紹介します。
- 使っていないカードは解約する
- 家計簿を付ける
- 支払い方法を変える
できることから取り入れてみてください。
1. 使っていないカードは解約する
クレジットカードを複数枚持っており、使っていないカードがある場合は早急に解約しましょう。クレジットカードの枚数が多いほど管理するのが難しくなり、余計な支出があっても気づきにくくなります。
カードによっては年会費が発生し、使っていないのであれば余計なコストでしかありません。
無駄な出費を防ぎ、支払い管理を簡単にするために、不要なカードは解約しましょう。
2. 家計簿を付ける
無駄な支出がないか把握するためには、家計簿を付けることが必要です。たとえクレジットカードを使うのをやめたとしても、自分の支出を把握していなければ家計を改善するのは難しいものです。
家計簿を付けることで、どこにどれだけのお金が使われているのかが一目瞭然となり、余計な出費や節約のポイントが明確になります。
3. 支払い方法を変える
クレジットカード生活から脱却するには、そもそも代わりの支払い方法を選ばなければなりません。現金やデビットカードなどのリアルタイムで残高に反映される方法を選ぶだけでも、無計画な支出を抑えられます。
クレジットカードは後払い形式であるため、知らない間に使い過ぎてしまうものです。しかし、クレジットカード以外の支払い方法であれば自分の手持ち残高の範囲内でしか使えないため、支出を管理しやすくなります。
自分にとって管理しやすい支払い方法を選ぶようにしましょう。
クレジットカード決済をやめたい人におすすめの決済方法
クレジットカード決済をやめたい人におすすめの決済方法を、以下に紹介します。
- 現金
- デビットカード
- スマホ決済
- 電子マネー
それぞれ特徴があるので、自分に適した方法を取り入れましょう。
現金
「クレジットカードで支出が多くなってしまった」という失敗をした人に、もっともおすすめなのが現金支払いです。
現金で支払えば物理的にお金が手元から減るため、どれだけ使ったかが直感的にわかります。ある程度まで減っていくと使い過ぎたことを自覚できるため、予算オーバーを防ぎやすくなります。
デビットカード
利便性を重視するのであれば、クレジットカードと同じような使い方ができるデビットカードがおすすめです。クレジットカード同様にカードを読み込ませて決済しますが、リアルタイムで銀行口座から引き落とされるため、使いすぎるリスクを抑えられます。
VISAやMastarcardなどの国際ブランド加盟店であれば使えるため、後述する電子マネーよりも使いやすいことが特徴です。
デビットカードは使用する度に銀行口座から直接引き落とされるため、後からの支払いを気にすることがありません。また、クレジットカード同様に多くのデビットカードは利用金額に応じてポイントが付与されるため、節約につなげられる可能性があります。
電子マネー
デビットカード同様に、リアルタイムで残高に反映されるキャッシュレス決済として電子マネーもおすすめです。とくに交通機関では、電子マネーを利用することでスムーズに移動できます。
近年はSuicaを中心に公共交通機関に限らず、さまざまな店舗で決済に対応しているため、非常に使いやすくなっています。しかし、電子マネーの加盟店は国際ブランドに比べるとやや少ないので、買い物しようとしたら使えない場面に出くわすことがあるでしょう。
スマホ決済
スマホ決済であれば財布からカードを取り出す必要がないため、手軽に決済を済ませられます。スマホ決済独自のキャンペーンや還元サービスを定期的に打ち出しているので、上手く活用すればお得に利用できるでしょう。
スマホ決済はクレジットカードと連携して決済する方法が主流ですが、アプリに残高をチャージする方法も選べます。そのため、電子マネーと同じ感覚で利用できます。
また、クレジットカード非対応の店舗であっても、スマホ決済であれば対応しているケースも少なくありません。そのため、デビットカードや電子マネーを中心にする人でも、いざというときに利用できるスマホ決済を最低一つは用意しておくといいでしょう。
クレジットカード生活をやめるにあたって注意すべきポイント
クレジットカード生活をやめるにあたって、決済方法を変えるだけでスムーズにいくとは限りません。以下のポイントを押さえておかないと、家計管理のプランが狂う恐れがあります。
- ポイントを貯めにくくなる
- 直近2ヶ月間は支払いが一気に押し寄せる
- 現金払いの場合は家計簿の記帳が少し面倒
ひとつずつ押さえておきましょう。
ポイントを貯めにくくなる
クレジットカード生活をやめるとポイントを貯めにくくなることは、理解しておきましょう。
キャッシュレス決済のほとんどは、利用額に応じてポイントが付与されます。しかし、クレジットカードは他の決済方法よりも還元率が高めに設定されています。
楽天カード (クレジットカード) |
1% (100円ごとに1ポイント) |
---|---|
楽天Edy (電子マネー) |
0.5% (200円ごとに1ポイント) |
キャッシュレス決済で貯めたポイントは支払いに充てられたり商品と交換できたりなど、さまざまなメリットがあります。
逆に言うと、クレジットカードの使用を控えたり還元率の低い他の決済方法に変えたりすると、ポイントによる特典を受けるのが難しくなります。クレジットカードを利用しない生活を選ぶ際は、ポイント特典の減少も考慮するようにしましょう。
直近2ヶ月間は支払いが一気に押し寄せる
クレジットカードの利用をやめても、利用月の翌月末もしくは翌々月初に引き落とされる仕様上、直近2ヶ月間の支払いは注意が必要です。カードの利用をやめた翌月にリアルタイムで引き落とされる方法で支払うと、実質2ヶ月分の支出が押し寄せてきます。
クレジットカードの引き落とし日を見落とすと、手持ちのキャッシュが足りなくなって支払い遅延などのトラブルになる恐れがあります。
手元のキャッシュが不安な人は、いきなりクレジットカードを使うのをやめるのではなく、徐々に他の支払い方法に移行していくのがいいでしょう。
現金払いの場合は家計簿の記帳が少し面倒
現金払いを主体とする場合、家計簿の管理がやや手間になることも理解しておきましょう。クレジットカードをはじめとしたキャッシュレス決済であれば、家計簿アプリが利用明細を自動で読み込んでくれるので、記帳の手間が最小限に済みます。
しかし、現金払いの場合は支払いの都度記帳する手間が発生してしまいます。また、キャッシュレス決済のように履歴に残らないため、レシートや領収書を残す手間も出てくるでしょう。
家計簿を記帳する手間を省きたいのであれば、デビットカードや電子マネーなどの、リアルタイムで引き落とされるキャッシュレス決済を使うのがおすすめです。
家計簿が赤字体質の人はクレジットカード生活をやめるのがおすすめ
クレジットカードは非常に便利なものですが、後払いの性質ゆえに使い過ぎてしまうリスクがあります。家計簿が赤字体質の人ほど、クレジットカード生活をやめて他の支払方法に切り替えるのがおすすめです。
クレジットカード生活をやめれば支払い管理が容易になり、支出を抑えられることが期待できます。最後に、クレジットカードに変わるおすすめの決済方法を、以下に紹介します。
- 現金
- デビットカード
- 電子マネー
- スマホ決済
クレジットカードを中心に決済しており「よくわからないけど家計管理がうまくいっていない…」と感じている人は、ぜひ取り入れてみてください!