ENEOSで給油する際にお得になるクレジットカードが「ENEOSカード」です。
その中で唯一年会費無料になる条件があるのがSタイプ。
ENEOSの利用頻度が低い人向けのカードですが、あなたの所有しているカードによっては、発行する必要がないかもしれません。
この記事ではENEOSカードSの実際の還元率を計算した上で、Sタイプのカードを発行した方がいいのはどんな人なのか、解説します。
Contents
還元率で見るとENEOSカードはSタイプを選ぶ意味は無い
最初に結論から入りますが、還元率という意味で考えると、Sタイプを発行するメリットはほとんどありません。
理由としては、あなたの手持ちのクレジットカードで代用できる可能性があるから。
後述しますがSタイプの還元率は1.3~1.7%程度。
この程度の還元率であれば、あなたが所有するクレジットカードで賄えてしまうため、発行する必要が無いかもしれないのです。
ENEOSカードの種類をざっくり解説
まずENEOSカードの種類をかんたんに解説します。
ENEOSカードには3種類あり、ユーザーの利用状況に応じて選ぶ必要があります。
一度でも使えば年会費無料、一律2円引きのSタイプ
今回メインで紹介するSタイプ、こちらは一度でも決済すれば年会費無料になり、また割引額も一律で2円/ℓ引きです。
- 年会費:1,250円(年一度でも利用すれば翌年の年会費無料)
- 特典内容:ガソリン・軽油2円/ℓ引き、灯油1円/ℓ引き
ENEOSの利用頻度が低い人や、車を所有しているが乗る機会が少ない人向けのカードです。
後述するPタイプとCタイプよりも割引上限が低めに設定されています。
最大3%のポイントが貯まるPタイプ
Pタイプはポイントが貯まる方式で、ENEOSガソリンスタンドで給油すれば最大3%が還元されます。
- 年会費:1,250円
- 特典内容:ENEOSガソリンスタンドで給油すれば1,000円ごとに30ポイント付与、それ以外の店舗での利用は1,000円ごとに6ポイント
ちなみにぼくはPタイプを所有しており、一年間で2,000円相当のポイントを貯めました。
最大割引額7円/ℓのCタイプ
最後に紹介するのがガソリン・軽油を最大で7円/ℓ引きで購入できる可能性があるCタイプです。
CタイプはENEOSに限らず、カード利用額に応じて翌月の割引額が決められます。
車利用が多い人ほどお得になるヘビーユーザー向けのカードです。
- 年会費:1,250円
- 特典内容:前月利用額に応じてENEOSガソリンスタンドで割引額が決まる(最大7円/ℓ)
ちなみに計算は割愛しますが、Pタイプよりお得になるのは5円/ℓ引きからです。
そのためENEOSカードで5万円以上の決済をする人であれば、Cタイプの方がお得です。
ENEOSカードSでガソリンを給油した際の還元率
Sタイプのカードで給油した場合の還元率を計算してみます。
2020/3/2時点でガソリン・軽油の全国平均価格は以下のようになっています。
1ℓ当たりの平均額 | 還元率 | |
レギュラー | 142.9円 | 1.40% |
ハイオク | 157.4円 | 1.27% |
軽油 | 123.0円 | 1.62% |
先述の通りSタイプは油種に関わらず2円/ℓ引きです。
還元率を計算してみたところ、3つの油種の中で最も値段が高いハイオクの場合は1.27%、最も安い軽油は1.62%となります。
せっかくカードを発行するのであれば、高還元率のものを選びたいですよね。
しかしSタイプの還元率を考えると、手持ちのカードの方が安く済ませられる可能性があるのです。
ENEOSカードSよりも高還元率な給油方法
ここからはENEOSカードSタイプと同レベル以上の還元率で給油できる方法を解説します。
まず大前提として、ENEOSは大半の店舗がTポイント提携店であり、200円ごとに1ポイントのTポイントが貯まります(還元率0.5%)。
そのため手持ちのクレジットカード+Tポイントの二重取りをすることで、トータル還元率がSタイプと同レベルになるのです。
ちなみにTカードには「ENEOS Tカード」といったものがありますが、他のTカードに比べてお得になるといった特典はありません。
あなたが持っているTカードでしっかり還元されます。
使いやすさを考えるならYahoo!JAPANカード+Tポイント
使いやすさを考えるのであれば、Tポイントが貯まるYahoo!JAPANカード+Tポイントがオススメです。
Yahoo!JAPANカードであれば決済額の1%相当のTポイントが貯まるので、Tカードで貯めたポイントと合算でき、使いやすくなります。
つまり合計で1.5%のTポイントが貯まり、ENEOSカードSタイプでレギュラーガソリンを給油するよりもお得になるのです。
高還元率を狙うならリクルートカード+Tポイント
ちょっとでも高還元率を狙うのであれば、リクルートカードで決済するのがオススメです。
リクルートカードは還元率1.2%、年会費無料カードの中では最も高還元率を誇ります。
さらにTポイントと合わせれば1.7%、ENEOSカードSタイプで軽油を給油する場合よりもお得になります。
還元率のメリット少でもENEOSカードSを発行した方がいい人
ENEOSカードSタイプは他のクレジットカードで決済した場合とポイント還元率が変わらないので、発行するメリットが少ないように思えます。
しかし還元率が低めでも、ENEOSカードには自動車にまつわる様々なメリットがあります。
これらの特典でお得に感じるのであれば、Sタイプでも発行するメリットはあるかもしれません。
Sタイプでも最大2%のポイントが貯まる
冒頭でENEOSカードPタイプであればポイントが貯まることを解説しましたが、Sタイプでもポイントを貯めることが出来ます。
そのポイント還元率は以下の通りです。
- ENEOSサービスステーションでカーメンテ商品購入すれば2%(1,000円ごとに20P)
- ENEOS以外の店舗で決済すれば0.6%(1,000円ごとに6P )
カーメンテ商品購入で2%還元と、ガソリンを給油する時よりも高還元を得られます。
カーメンテ商品を購入する機会が多いのであれば、Sタイプであっても検討の余地はあるでしょう。
ENEOSロードサービスで故障・トラブルに備えたい
ENEOSカードには、「ENEOSロードサービス」という特典が付帯されます。
ENEOSカードが手元にあれば、車の故障やトラブルが生じた際に対応してくれるロードサービスです。
ENEOSロードサービスには以下のサービスが対象となります。
サービス内容 | ENEOSロードサービス |
レッカー車による移動 | 10kmまで無料 |
キー閉じ込み開錠サービス | 30分以内の修理なら無料 |
バッテリージャンピング | |
タイヤパンク時の交換作業 | |
落輪時の引き揚げ作業 (対象はタイヤ一本まで) |
|
ガス欠時給油 |
ENEOSカードを所有していれば30分程度で終わる簡単な修理なら、修理代が一切掛かりません。
カーコンビニ倶楽部で修理費用が5%割引に
また車の修理をカーコンビニ倶楽部でENEOSカード決済すれば、修理費用が5%割引になる特典もあります。
サービスを利用するにあたって、事前にカーコンビニ倶楽部へ電話する必要がありますが、ENEOSカードを所有していれば修理代がお得になるのです。
ENEOSカードSタイプをおすすめしたい人
以上の点から踏まえて、ENEOSカードSタイプをおススメできるのは以下のような人となります。
- 普段は他のガソリンスタンドで給油するが、数ヶ月に1度程度はENEOSで給油する機会がある
- カーメンテ商品を購入する機会が多い人
- 車に万が一のトラブルがあった時に備えておきたい人
Sタイプは還元率だけで見ると高くないため、他のカードで代用できてしまいます。
そのため還元率目当てで発行するのはおすすめしません。
しかしENEOSカードそのものに付帯しているENEOSロードサービスや修理代割引の特典を利用して、愛車の万が一に備えるのであればいいでしょう。
他のガソリンスタンドで給油する際のオススメカード
Sタイプの発行を検討されている方は、普段のガソリンスタンドは他のところで済ませる方が多いと思います。
そんな方は以下のカードでお得にガソリンを給油しましょう。
- 出光興産⇒まいどプラスカード
- 昭和シェル⇒シャルPontaカード
まとめ
この記事のまとめに入ります。
ENEOSカードSタイプはガソリン・軽油が2円/ℓお得になりますが、還元率としてみると他のカードと同等クラスなので、発行するメリットはかなり少ないです。
ENEOSカードSタイプ同等レベルの支払い方法
- Yahoo!JAPANカード+Tカード⇒合計1.5%のTポイント
- リクルートカード+Tカード⇒合計1.7%還元率
しかしSタイプは還元率が低いですが、あなたの愛車に何かあった時に備えられる特典があるので、以下の内容に魅力があるなら、発行する余地があります。
ENEOSカードの特典
- ロードサービスにより10km以内のレッカー移動および30分以内の修理が無料
- カーコンビニ倶楽部で修理すれば修理代5%割引
ENEOSカードを持っているからと言って、ENEOSで最もお得になるとは限りません。
この記事を参考に、あなたがENEOSを利用する時に一番お得になる決済方法を選んでみて下さいね。