クレジットカードには有効期限が設けられており、過ぎてしまうと決済できないようになっています。そのため、有効期限を把握しておかないと、買い物したいときに決済できないという事態に陥りかねません。
本記事では、クレジットカードの有効期限について以下の内容を解説します。
- 有効期限が設けられている理由
- 期限が近づいたときにやるべきこと
- 期限が切れても新しいカードが送られない理由
急に使えないという事態に陥らないためにも、ぜひお読みください。
Contents
クレジットカードの有効期限に関する基本情報
まずはクレジットカードの有効期限に関する概要と、確認方法について解説します。
有効期限とは?
クレジットカードにはカードが利用可能な期間を示す有効期限が設定されており、過ぎてしまうとカードは利用できません。有効期限が近づくとカード会社から新しいカードが発行され、利用者の元へ届くようになっています。
有効期限の期間は3年もしくは5年間隔であることが多いですが、新規発行の場合は1年とされていることもあります。カードによって異なるので、手元に届き次第、有効期限を確認しておきましょう。
確認方法
クレジットカードの有効期限は簡単に確認でき、カードの表面に「○○/××」の形式で表されています。期限は「月/年」の並びで示されており、例えば「05/25」とあれば、2025年5月が有効期限です。
期限が近づいている場合、更新について事前に把握しておくことが大切です。
ちなみに、近年はナンバーレスカードが普及していることもあり、表面ではなく裏面に記載されていることもあります。
参考までに、ぼくが保有している楽天プレミアムカードと楽天ビジネスカードの有効期限が記載されている位置を確認してみます。
クレジットカードに有効期限が設定されている理由3つ
クレジットカードに有効期限が設定されている理由は、以下の3つです。
- カードの物理的劣化を防ぐため
- セキュリティを強化するため
- 再審査を行うため
一つずつ見ていきましょう。
1. カードの物理的劣化を防ぐため
クレジットカードは使っていくうちに塗装が剥がれたり材質が脆くなったり傷が付いたりと、物理的に劣化してしまうものです。とくに材質が脆くなると折れやすくなり、欠け先に触れてケガをする恐れもあります。
また、カードに摩耗や傷が入るとリーダーで読み取りづらくなり、決済に支障をきたしてしまうことも。期限までに新しいカードに更新すれば材質が劣化しきる前に、良好な状態で利用できるようになります。
2. セキュリティを強化するため
クレジットカードは有効期限を設定してカードを交換するタイミングで、カードのセキュリティを強化する目的もあります。カード不正利用の手口は年々巧妙になっており、セキュリティ対策も常に強化していかなければなりません。
有効期限のタイミングで送られてくる新しいカードには、最新のセキュリティ技術が搭載されています。仮に有効期限によるカードの更新がないと、最新のセキュリティ技術を搭載できなくなるので、不正利用のリスクが高まってしまいます。
クレジットカードが有効期限を設けているのは、利用者がセキュリティ面で安全に利用できるようにするためでもあるのです。
3. 再審査を行うため
クレジットカードの有効期限が近づいたタイミングで、カード会社は利用者に引き続き利用してもらって問題ないか、再審査を実施します。
支払い実績に問題がなければ、再審査には問題なく通過するはずです。しかし、度重なる遅延や滞納があると、有効期限のタイミングで審査に落とされてしまう恐れがあります。
カード会社が有効期限のタイミングで定期的に審査を行うことで、安定してサービスを提供できるようになっています。
クレジットカードの有効期限が近づいたときにやるべきこと4つ
クレジットカードの有効期限が近付いてきた場合、以下の対応が必要です。
- 新しいカードを受け取る
- 契約内容を確認し、署名欄にサインをする
- 引き落とし口座や利用しているサービスの変更手続きを行う
- 古いカードを処分する
一つずつ見ていきましょう。
1. 新しいカードを受け取る
手持ちのクレジットカードの有効期限が近づいたときはまず、新しいカードを受け取ります。多くのカード会社は期限前に新しいカードを発行し、登録されている住所へ送付します。
なお、新しいカードは基本的に本人受け取りで発送されるので、仮に受け取れなかったときは時間調整をして再配達を依頼してください。
2. 契約内容を確認し、署名欄にサインをする
新しいカードを手にしたら、詳細な利用条件や特典などの契約内容を確認します。最低でも、以下の項目はチェックしておきましょう。
- カード番号
- セキュリティコード
- 利用可能額(ショッピング・キャッシング)
- 締切日
- 引き落とし日
- 新カードの有効期限
確認が終わったら、カードの裏面にある署名欄に自分の名前を記入します。署名欄へサインすることで、不正利用のリスク低減につなげられます。
店舗によっては署名してあるクレジットカードでないと受け付けてくれないこともあるので、忘れずにサインしておきましょう。
3. 利用しているサービスの変更手続きを行う
カード更新を機に番号が変更されているようであれば、利用しているサービスの設定もしなければなりません。番号が変更されている場合は、速やかに手続きを行いましょう。
手続きを忘れてしまうとサービス利用料が決済されなかったり、口座から引き落とされず滞納してしまったりする恐れがあります。「カードを更新したせいで支払いに支障が出た」といったことがないように、変更漏れがないようにしましょう。
4. 古いカードを処分する
ここまでの手続きがすべて完了したら、古いカードは適切に処分することが大切です。カードの不正利用を防ぐために、磁気ストライプやICチップ部分をきちんと切断して廃棄しましょう。
カードを切断する際は、できるだけ細かく切り刻むようにしてください。1,2回切断するだけではテープなどで修復ができてしまうので、不正利用ができるようになってしまいます。
ハサミやカッターナイフで切り刻むのは大変なので、これを機にシュレッダーを購入するのもいいでしょう。
シュレッダーであれば、手間をかけることなくカードを細かく切り刻んでくれます。カードだけでなく、個人情報が記載されている書類の処分も容易になるので、1台持っておくだけで個人情報漏洩の心配をせずに済みます。
古いカードを処分し終わった段階でようやく、カードの更新は完了と考えてください。
新しいクレジットカードへ更新する際によくあるトラブル2選
クレジットカードを更新するにあたって、必ずしもスムーズにいくとは限りません。ここからは、クレジットカードの更新時によくあるトラブルを紹介します。
- 不在で受け取れなかった
- 更新時期に引っ越しを予定している
一つずつ見ていきましょう。
1. 不在で受け取れなかった
クレジットカードの更新時によくあるトラブルの一つが、不在で受け取れなかったことです。
クレジットカードは個人情報の塊であることから、原則として本人受け取りで送られてきます。仮に不在で受け取れなかったときには、再配達の手続きをしなければなりません。
再配達の期間を過ぎるとカード会社へ返送されてしまい、有効期限内に新しいカードを受け取れなくなる恐れがあります。確実に受け取れるようにクレジットカードの更新時期を把握し、受け取りのスケジュールを調整するようにしましょう。
カード会社の多くは新しいカードを配送するときに、事前に通知してくれるので、受け取れるようにするだけでも対策しやすくなります。
2. 更新時期に引越しを予定している
新しいカードは登録住所へ送付されるため、更新時期に引越しをしてしまうと、カードを受け取れなくなる事態も考えられます。新しいカードは基本的に本人受け取りで送付されるものの、普通郵便で送られてくる場合もあります。
普通郵便で転居前の住所に送付されてしまうと、わざわざ前の家まで取りに行かなければならないことも。
仮にあなたの後に新しい住人が入居してしまうと、誤って開封してしまうと言う最悪な事態も考えられます。更新時期と引越し時期が重複している場合は、できるだけ早めにカード会社へ新住所を知らせておくことが大切です。
クレジットカードの有効期限が切れても新しいカードが送られない理由2選
クレジットカードの有効期限が迫ってきたとしても、そもそも新しいカードが送付されないケースもあります。送付されない理由は、主に以下の2つです。
- これまでの利用実績がない
- 再審査に通過できなかった
もし新しいカードが送られてこない場合は、該当している項目がないか振り返ってみてください。
1. これまでの利用実績がない
これまでに利用した実績がないカードだと「この人はもうカードを使わない」とカード会社から判断され、新しいカードが送られないことがあります。利用履歴を基に、更新するか否かを判断するカード会社は少なくありません。
直近で決済に使っていなかったとしても、更新を希望する場合はカード会社に連絡し、再発行の手続きを進めるようにしましょう。
2. 再審査に通過できなかった
クレジットカードの更新時にはカード会社は再審査を実施し、通過できなければ新しいカードは発行されないようになっています。審査に落ちる原因はいくつかありますが、再審査の場合は過去の返済履歴を見られることが多いです。
滞納を繰り返すと信用情報機関のブラックリストに載ってしまい、再審査に落ちるどころか、他のクレジットカードやローンにも悪影響を及ぼす恐れがあります。
滞納を繰り返している人はクレジットカードの再発行に努めるよりも、目先のキャッシュフローを整えることを優先しましょう。仮にそのまま再発行ができたとしても、また滞納してしまっては本末転倒だからです。
クレジットカードの審査に落ちてしまう理由は「クレジットカードの審査に落ちる理由6選!審査基準と落ちた人が取るべき対策を解説」の記事で詳しく解説しています。気になる人は、ぜひお読みください。
クレジットカードの有効期限についてよくある質問
ここからは、クレジットカードの有効期限についてよくある質問に回答していきます。
Q. 更新にあたって自分ですべき手続きはある?
多くのカード会社は自動的に新しいカードを送付してくれるので、こちらから対応することはありません。しかし、カード発行時と比べて登録情報が変わっているのであれば、カード更新を機に変更手続きを済ませおきましょう。
- 住所
- 連絡先
- 勤務先
- 年収 など
とくに年収が上がっているのであれば、利用可能額が増額となったり、高ランクカードを勧められたりすることもあります。
なお、手続きが必要かどうかはカードの種類や契約内容、カード会社の方針によって異なります。更新のタイミングで手続きを求められるケースもあることは、理解しておきましょう。
Q.有効期限が過ぎてしまったカードはいつまで使える?
記載されている年月の末日まで利用可能です。例えば「05/25」と記載されている場合は2025年5月末日までであれば使用でき、2025年6月1日を迎えたタイミングで使用できなくなります。
古いカードをギリギリまで使おうとすると、有効期限が過ぎていることを忘れてしまうことがあります。新しいカードがすでに届いているのであれば、前倒しで利用しましょう。
Q.期限前でもカードは更新できる?
カード会社によっては可能です。長期出張などの理由で更新時期に家を空けていることが確定している場合は、カード会社に相談してみましょう。
またカードが損傷していたり磁気が劣化していたりなど、正常に利用できない場合も、期限前でも新しいカードに交換してくれます。
クレジットカードを使うためには有効期限について理解することが大切
クレジットカードの有効期限は利用者が安全に利用するために、そしてカード会社が安心してサービスを提供するために設けられています。
カード利用者が有効期限を気にせずに利用してしまうと、仮に使えなくなったときに対処が遅れてしまう恐れがあります。そのため、カードを利用する以上は有効期限を意識することが大切です。
とはいえ、多くのカード会社は有効期限が迫ってきたタイミングで、新しいカードを送付してくれるのであまり気にしなくても大丈夫です。しかし、有効期限について理解できれば、利用者側も安心して利用できるようになるでしょう。